【背景】

　そのお客様は、老後の生活にゆとりを持たせるため、年金＋αの資金獲得を目的として退職金を充当して不動産へ投資することをデベロッパーから提案を受けていました。

【ご相談の経緯】

　デベロッパーから提示を受けたパンフレットでは、毎月プラスの資金が手元に入り思い描いていたような案になっていたものの、毎年の固定資産税に関する記載がないことから（実際には他にも考慮されていないものがありました）、若干不安になり、念のためという意味も込めて当事務所にご相談にいらっしゃいました。

【税金・資金シミュレーションの作成】

該当地域の不動産物価の下落率や入居率、その他収益物件として不動産投資を行った場合における通常想定される費用（定期的な修繕費を含む）等を考慮して、この先30年の資金シミュレーションを作成致しました。

【結果】

シミュレーションを行った結果、入居率が100%（全室入居）の場合のみ資金的にそこそこの黒字となるものの、それ以外の場合には赤字が発生してしまう物件であることが判明致しました。しかも、デベロッパーは毎月「管理委託料」を安定的に受け取ることができる物件でした。

　まさに「お客様を盾に取った」不動産投資案件であり、公認会計士税理士にご相談頂いたからこそリスクを回避できたケースだったと言えます。

シミュレーションを行うプロジェクトの内容について十分にヒアリングを行い、シミュレーションに必要となる情報の洗い出しを行います。

税法や税率等を勘案しながらシミュレーション用のワークシートを作成します。

数値を変えてシミュレーションしたい項目もワークシートに作り込んでいきます。

試作したシミュレーションについて適切に作成されているかお客様と確認します。

また、経営・投資判断のお役に立つよう、専門家の視点から助言致します。

修正事項がある場合には修正を行い、シミュレーション結果を納品致します。